ダークウェブ恐怖の事件。美女オークション、人身売買…【世界の闇】

『ダークウェブ』の凄惨な闇の実態を、あなたはどこまで知っているだろうか。

ほとんどの人は「なんかヤバいことが書いてある裏のインターネット」くらいの認識だろう。実際、この記事を書いている僕もその程度の認識だった。

だが、そんな生易しいものではない。ガチでヤバい。ヤバすぎる。ダークウェブについてちょっと記事書くか、と情報収集してみると、ホラー映画の10倍は恐ろしい実際の事件があふれるように出てくるのだ。

今日は、そんな数あるダークウェブ事件の中から「特に恐ろしい3つの事件」をピックアップして、紹介していこう。

目次

ダークウェブとは?

ダークウェブ事件に触れる前に、そもそもダークウェブとは何なのか?について簡単に紹介していこう。

GoogleやYahooといった、通常のインターネットブラウザでは閲覧できず、特殊な「Tor(トーア)」と呼ばれるソフトからしかアクセスできない裏のネット空間が、ダークウェブと呼ばれています。

最も知名度の高い事件でいえば、2018年1月。580億円に相当する仮想通貨がハッカーによって盗まれた事件。実は、この主犯格は未だ明らかになっていません。というのも、犯人がダークウェブ上で「仮想通貨交換用闇サイト」を開設し、1ヶ月半で全て完売。ダークウェブでは発信元を追うこともできないため、そのまま犯人は逃げ切ってしまったのです。

日本の警察は世界的に見ても優秀とされ、そんな国家権力を持ってしても実態を掴むことができない、法が通じない空間。それがダークウェブなのです。

他にも、麻薬や銃、臓器売買などの違法売買も繰り返され、殺人請負サイトも存在すると言われています。

ダークウェブ事件①『美女オークション』

ダークウェブ事件①『美女オークション』
イギリス人モデルが誘拐され、「性奴隷」としてダークウェブ上のオークションにかけられるという、なんともおそろしい事件。

実際に2020年7月に起こった事件である。容疑者は「ブラック・デス(黒死病)」という女性を誘拐しては売買を繰り返す犯罪組織とされていて、そのメンバーであることがわかっています。

安心してほしいのは、この事件で被害にあったクロエ・アイリーンは無事生還している。生還…いや違う。

〝なぜか解放された〟のだ。

美女オークションの概要

撮影の仕事としてイタリアの廃墟に呼ばれたクロエ氏。いざ現場に向かうと、そこには二人の男が待っていた。

手足を拘束され、麻酔薬を投与され意識を失った彼女は、そのままスーツケースに入れられ、人里離れた家屋に運ばれたそうだ。当時の出来事を彼女はこう語っている。

「黒のグローブをした人が背後からやってきて、片方の手で私の首を、そしてもう片方の手で私の口を押えたの。そして、黒の目だし帽を被ったもう一人が、私の右腕に注射を打ったわ。それで私は意識を失った。目が覚めた時には、ピンクのボディースーツと今はいているこの靴下を着せられていたわ」

この時、昏睡状態に陥っていた彼女の写真をダークウェブ上の闇サイトへ投稿、性奴隷としてオークションにかけられた。同時に容疑者は、彼女が所属する事務所に対し身代金30万ドル(3300万円・1ドル110円計算)を要求している。監禁された部屋では手錠で家具に繋がれ、「逃げようとしたら殺す」と脅されていたそうだ。

しかしだ!そんな誘拐から6日後、彼女は突然解放されたのだ。しかもご丁寧なことに、イギリス領事館へわざわざ彼女を送り届け、容疑者であるイギリス在住ポーランド人ウーカウ・パヴェウ・ヘルパはその場で逮捕されている。

なんとも不可解な展開だが、物語の真相はこうだ。

【ブラック・デスの信念】母親は標的にしてはならない

【ブラック・デスの信念】母親は標的にしてはならない
犯罪組織ブラックデスには、子供がいる女性を標的にしてはならないという掟があった。

実は、クロエ氏は元カレとの間に一人の息子を授かっており、母親としての一面を持っていた。それが「解放」の決定打を撃ったのだ。

その後、ブラックデスは彼女に手紙を送っている。英紙デイリーメールが、その手紙の内容を公表しているのですが…これがなんとも意味深というか意味不明というか…なんとも言えない恐怖を覚えるのでご覧ください。

「間違ってあなたを誘拐した。特にあなたは若い母親だ。どんな状況にあっても誘拐されるべきではない。2番目に重要なことは、(原文のまま)あなたはとてもよくわかっているだろうが、あなたの全面的な安全確保は、大変尊敬されているわれわれの重要メンバーの1人が明確かつ強固に決断したことだ。

あなたが自分の国に帰国したことをもって、あなたは、今回の誘拐に関連するいかなる捜査活動をも終了させることになっている。またあなたは、事前に決められた一連の情報をメディアに持ち込むことに同意した。その合意が守られた証拠を近いうちに目にできることを期待している」

ん〜…色々とツッコミどころが多すぎるんですよ。

そもそも誘拐されていい人なんていないだろって話なんですが、まあそれは置いといて。

「事前に決められた一連の情報をメディアに持ち込むことに同意した。」

要するに、誘拐の日付、手口などを洗いざらいメディアに話せ。という指示を、ブラック・デスから命令されていたことになる。

普通、そんな命令をするだろうか?誘拐犯は逮捕され、情報漏洩の恐れがある。その上公表なんてされでもしたら…デメリットしかないのだ。

一番得をするといえば、「生還したヒロイン」として連日報道されることで、世界的な知名度を得るクロエ氏だけである。

〝集まる疑惑の目〟生還したヒロインは偽物?

実行犯ヘルパ容疑者
(▲実行犯ウーカシュ・パヴェウ・ヘルバ)

  • 身代金未納での解放
  • 犯人の不自然な自首行為
  • 組織からの謎の手紙

実行犯は逮捕され、被害者は無事生還。そこに残ったのは、不可解な謎だけだった。このおかげで、イギリスでは世論を巻き込む大騒動へと発展。日本でも『ミヤネ屋』がこの事件を取り上げ、世界的な論争を生んでいる。

というのも、この事件は『自作自演ではないのか』という疑いの目が向けられており、原因は下記の通り。

  • 監禁されていた家屋の近くに住む人が「クロエ氏と実行犯が2人で親しげに歩いているのを見た」と証言している。
  • 子供の父親である元恋人が「生還後、未だに息子へ会いにくる気配もない」と証言している。
  • 連日報道で知名度が爆発的に増えたことにより、元事務所から大手一流事務所へ移籍した。

これは疑われても仕方がない気がする。証言はでっち上げかもしれないし、精神的ショックから息子と会うことができない、というのも考えられる。

ただ、このダークウェブ事件の真相について証言する彼女は、ばっちりメイクで証言し、事務所の移籍もなんなくこなしている。


(※実際のインタビュー映像)

あなたはこの事件…どう考えますか?

ダークウェブ事件②『児童ポルノ売買』

ダークウェブ事件②『児童ポルノ売買』
『n番部屋事件』

聞き覚えのある方も多いだろう。2019年に摘発された、世界最大の児童ポルノ取引サイトである。この事件で337人が逮捕され、昨年サイトは閉鎖となった。

各国の捜査当局により閉鎖されたサイトのスクショ
(※各国の捜査当局により閉鎖されたサイトのスクショ)

彼らはタイ、オーストラリアにて児童を誘拐、性的暴行を加える様子を撮影し、販売。思わず吐き気を催すような残虐な児童ポルノを製造した上、国際的な人身売買、児童買春の温床ともなっていたのである。掲載されていた動画は数百、数千時間分にも及ぶという。

これにより、世界中から逮捕者が相次いだ。イギリス、アイルランド、アメリカ、韓国、ドイツ、スペイン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、チェコ、カナダ、その他も含め合計38カ国にも及んだと、イギリスの国家犯罪捜査局(NCA)が公表している。

「n番部屋事件」の全容

n番部屋事件、実際のやりとり
(※実際の加害者と被害者のメッセージ)

また、被害者たちは『奴隷』として扱われていた。

このダークウェブ事件による加害者たちは、SNSに自分の画像を投稿している児童、未成年に対しメッセージを送り、親しげに接することで確固たる信頼を得ていった。そこから「高額バイト」と称し写真や個人情報を要求。内容としては、モデルやオンラインアルバイトなどで誘い「採用契約に個人情報が必要だ」と促すことで、簡単に個人情報を聞き出していたようだ。いかにも子供が騙されそうな案件である。下手すれば、大人でも充分に引っかかる可能性だってある。

しかし、そんなことでは終わらない。

要求はだんだんとエスカレート。次第に要求は脅迫へと変貌し、ここに書くのもおぞましい行為になっていく。

(※読むだけで吐きそうになってくるので、苦手な方は下の赤枠を飛ばして欲しい。)

僕もあまり考えたくないので簡潔にまとめるが、子供のからだにナイフで「奴隷」「博士」と刻んだ写真を撮影。”博士”とは、加害者のコードネームだそう。いかにも変態的で猟奇的なネーミングセンスを感じる。もっとおぞましいのが「女性の体内に幼虫をいれる」といった行為まで行われていたそうだ。また、博士はこういった児ポ動画をコンテンツ毎に分ける「部屋」を用意。閲覧者の好みに合わせて視聴できるようにしていた。部屋はそれぞれ「女教師の部屋」「女性軍人の部屋」「婦人警官の部屋」「女看護師の部屋」「女子中学生の部屋」「女の子の部屋」などがあったらしい。すべての部屋に、1日数千人の視聴者が参加しており、最大人数は2万5000を超えていたとのこと。

「n番部屋」はダークウェブの一部に過ぎない

このような恐ろしい事件が摘発され世界に公表されたことで、多くの人が「摘発されてよかった」「命が救われた」と感じていることだろう。

しかし、この事件はごく一部である可能性が拭えない。最初に紹介した、女性をオークションにかけて売買する犯罪組織「ブラック・デス」は未だに足跡が掴めていないし、児童ポルノ事件が「n番部屋」だけだとは到底考えにくい。嘘のような事件だが、全てダークウェブという巨大なサイバー空間を舞台に起きている、現実だ。

まだ見ぬ闇の世界が、僕たちのすぐそこまで、迫っているのかもしれない。

ダークウェブ事件③『コロナ完治者の血液売買』

ダークウェブ事件③『コロナ完治者の血液売買』
さて、最後のダークウェブ事件を見ていこう。

新型コロナの感染拡大が止まらない世界で、世界中の人々が安心に暮らせる日々を願っている。そんな中、ダークウェブで盛んになったのが「血液」の売買だ。

といっても、ただの血液ではない。「新型コロナが完治した人間の血」である。

完治者の血を摂取することで、免疫を得る

正しくは、発症から回復した元コロナ患者の血液成分「血漿(けっしょう)」を体内に取り込むことで、感染者でも免疫を得られる、という説があげられ、需要が急増しているのである。

この治療法は科学的に証明された事実ではなく、仮説の域を出ない。しかし実際に、アメリカの食品医薬品局(FDA)が「回復期血漿治療」の緊急使用許可をしているのだ。このことから、コロナ回復者の血液は「予防ワクチン」としての効果が期待できるのではないか、とされるようになった。

ここに目をつけたサイバー犯罪組織が、コロナ回復者の血液をワクチンとして販売、提供をしているという。

オーストラリア国立大学が犯罪を調査

このダークウェブ上での血液売買に関して、未だ摘発情報などは公表されていないため、情報の真偽は100%ではない。ただし、これは陰謀論者が立てた噂でもなんでもなく、実際にオーストラリア国立大学が調査を行い、オーストラリア犯罪研究所(AIC)が公表している事実である。

UNODCが発表している論文、「Darknet CybercrimeThreats to Southeast Asia(訳:ダークネットのサイバー犯罪東南アジアへの脅威)」の中でも、下記の記載がされてあるのだ。これは都市伝説でもなんでもない、現実だ。
Darknet CybercrimeThreats to Southeast Asia一部抜粋

Michael Kapilkov. (2020) Criminals Are Selling COVID-19 Infected Blood on the Darknet.https://cointelegraph.com/news/criminals-are-selling-covid-19-infected-blood-on-the-darknet

直訳:「マイケル・カピルコフ(2020) 犯罪者が売るダークネット上の COVID-19 感染血液。」

▼記載されている情報元サイトの日本語版はコチラ
ダークネットへの新型コロナウイルスの影響、「感染血液」を販売する者も=仮想通貨分析企業チェイナリシス

また、最大2万5000ドル(260万円)未満の価格で提供されているということもあり、その利益は計り知れない。

オーストラリアなら、日本は関係ないのでは…?

「海外なら血液売買もありえそう…怖い…」

と考えているあなた。不安を煽って申し訳ないんですが、コレ、日本でも起きていると思うんです。これは僕の勝手な考察ではありますが、こちらをご覧ください。

« 『連絡の取れない感染者、所在確認に警察も協力へ…保健所が行方不明者届』|読売新聞

読売新聞から出ている、この記事を見てもらえれば一目瞭然。内容を簡潔にまとめると、

厚生労働省「新型コロナウイルス陽性者と連絡を取れなくなるケースが多発。保健所が必要と判断すれば、警察に行方不明届を提出し、捜索を開始することを認める。」

という内容だ。これってもう、そういうことですよね?

既にコロナ陽性者が行方不明になっている現実。厚生労働省が動き出し、読売新聞も記事にしている。警察の事態を把握している。

コロナの真の恐怖は、裏世界への入り口なのかもしれません。

信じるか信じないかは、あなた次第です。

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