5分でわかる!テンプル騎士団のすべて【フリーメイソンの起源】

神話、世界史、陰謀論。

あらゆる物語で登場する「テンプル騎士団」について、あなたはどれほど知っているだろうか?

テンプル騎士団の結成と崩壊。その全てをここにまとめていこうと思う。

目次

テンプル騎士団の結成秘話

テンプル騎士団の結成秘話
フリーメイソンの祖となった組織が存在する。それがテンプル騎士団である。

時は1099年。イスラム教徒に支配された聖地エルサレムを取り戻すため、ヨーロッパ各地のキリスト教徒が十字軍を編成。エルサレムを包囲した十字軍は、城壁に火を付け、その混乱に乗じ城内へ侵入。イスラム教徒からエルサレムを奪還した。

しかし戦いを追えた十字軍は、すぐに母国へと帰還していきました。こうなると、軍事力は低下しイスラム教徒からの侵略を防ぐこともできません。これでは奪還の意味がなく、またエルサレムへの道中もあまりに危険が多く、キリスト教の巡礼者たちも巡礼することができなかったのです。この対策として護衛隊が必要とされ、最初に手を挙げたのが、後にテンプル騎士団初代総長となる「ユーグ・ド・パイヤン」と、その友人「ゴドフロワ・ド・サントメール」の二人である。

そして二人は仲間を求め、9人の騎士からなる平和を目指す武装修道会として「テンプル騎士団」が誕生した。

テンプル騎士団の急成長

テンプル騎士団の急成長
やがてテンプル騎士団は、守護隊として活躍していきますが、その生活は苦しいものとなりました。なぜなら守護隊はボランティア活動であり、収入がなかったのです。それでもなお、キリスト教巡礼者たちを守る姿は次第に多くの人に知られるようになっていきました。その活動に心を打たれた貴族までもがテンプル騎士団へと参加し、やがてヨーロッパ全土で支持を集める組織へと成長。バチカンから国境の自由通過、課税免除などあらゆる特権までもが与えられ、王族、貴族、信徒からも多額の寄付を受けた。

テンプル騎士団とは、当時の最高権力である教皇のみに仕える存在であったため、こういった待遇を受けるのも必然だったのだ。そうして、規模を拡大したテンプル騎士団のもとには莫大なお金が集まることとなり、結果的に生まれたのが金融業。そう、テンプル騎士団は現在の金融システムの祖でもあるのだ。

当時、金融の役割を果たしていたのはユダヤ人だったことがわかっています。しかし、聖書にはお金の貸し借りは罪深き行為とされており、キリスト教が統治する世界での「金貸し」はご法度。その結果、ユダヤ人は差別の対象となっていたのです。それだけに、ユダヤ人からお金を借りるくらいなら、テンプル騎士団から借りたいと世の中が動いていった結果、テンプル騎士団の金融機関としての役割は政治、経済にも影響を及ぼすほどの巨大な一勢力となっていった。

同時に、テンプル騎士団はソロモン神殿に隠された聖遺物「キリストの聖杯」を探し出したと言われている。というのも、テンプル騎士団と同時期に、同じように結成された武装修道会はいくつも存在したにも関わらず、テンプル騎士団のみが圧倒的力をつけていったのは、不自然なのである。これは諸説あるが、テンプル騎士団の急成長は、聖杯の力で成し遂げられたとも考えられるのだ。

キリストの聖杯とは

キリスト教の聖遺物のひとつで、最後の晩餐に使われたとされる杯(英:Holy Chalice)。 中世西ヨーロッパの聖杯伝説に登場する杯(仏:Graal 英:Holy Grail)。

出典:wikipedia

テンプル騎士団を狙う影

テンプル騎士団を狙う影
こうして、どんどん勢力を増したテンプル騎士団は、やがて最強の軍事力、資金力を持った組織へと成長。しかしその驕りからか、まんまと敵の策に落ちることとなっていきます。

エルサレム奪還を果たした後も、イスラムとの争いはとどまることを知らず、ついに十字軍は敗北。しかしキリスト側である十字軍が敗れたあとも、テンプル騎士団は富と権力は有したままだった。最強の一大組織となっていたテンプル騎士団には敵も多く、その一人にとある人物がいました。当時のフランス国王、フィリップ4世である。この時、フィリップ4世の目に十字軍の敗北、つまりキリスト教であり、テンプル騎士団の敗北が目に止まったのだ。

フィリップ4世は、後のローマ教皇となるクレメンス5世と結託し、テンプル騎士団の一斉検挙を行います。最初に行われたのは、テンプル騎士団の総長ジャック・ド・モレーの逮捕。その後、テンプル騎士団を次々と逮捕していきました。

ここで浮かび上がる疑問。

  • フィリップ4世はなぜテンプル騎士団を敵視していたのか?
  • そもそも、なぜ巨大組織であるテンプル騎士団を一斉検挙できたのか?

この答えは簡単です。

フィリップ4世は、当時財政難に苦しみ、テンプル騎士団から莫大な借金をしていた。その借金を、テンプル騎士団ごと潰すことで無かったことにしようと考えたのである。

また、テンプル騎士団もフィリップ4世を甘く見ており、「一国の王ごときが、ヨーロッパ全土の権力に一体何ができるのか」とたかを括っていた。そのため、すんなり捕まってしまったのである。

テンプル騎士団の崩壊

テンプル騎士団の崩壊
その後、フィリップ4世はテンプル騎士団を「異端」として、あらゆる汚名を着せた。

「キリスト教で認められていない同性愛的な儀式が行われている」という証言をでっち上げ、「バファメットと呼ばれる悪魔を崇拝をしている」と噂を広めたのだ。もちろんこれは冤罪だが、フィリップ4世はテンプル騎士団の予想を遥かに上回る策士であり、この噂は瞬く間に真実として世に知れ渡った。

そのままテンプル騎士団は「異端審問会」として拷問にかけられ、自白を強要され、生きたまま焼かれていった。処刑である。

当時のローマ教皇ボニファキウス8世は、この行いに怒り狂った。「反逆罪」として、フィリップ4世の王座を破門にするよう動いていたのだが、策士であるフィリップ4世には通用しなかった。ローマ教皇は誘拐され、解放された後も精神的に不安定な状態となり、自殺してしまうこととなるのです。もちろん、すぐに後任としてベネディクトゥス11世という人物がローマ教皇が選ばれますが、すぐに謎の死を遂げてしまう。(毒殺されたと言われている)

そうして選ばれたローマ教皇が、クレメンス5世である。そう、フィリップ4世と結託し、テンプル騎士団を崩壊させた一人だ。というのも、クレメンス5世は自分の命も奪われると恐れていた、と言われています。

こうして、フィリップ4世はテンプル騎士団を崩壊させた後、財産、土地、権利なども没収。全てを我がモノとして君臨します。

テンプル騎士団の意志は受け継がれる

受け継がれしテンプル騎士団の意志
実は、これは多くの文献で語られていることなのだが、当時のテンプル騎士団総長ジャック・ド・モレーは、自分が処刑されることに気づいていたのだ。そこで、ジャック・ド・モレーはあらかじめ、ある物をスコットランドに隠していた。

そう、キリストの聖杯である。

その後、テンプル騎士団はもともと造船技術に長けていたということもあり、生き残った者は海へと逃れた。しかし、彼らは海に旅立つ前、総長ジャック・ド・モレーの遺骨を掘り起こした。その時に見た光景は『頭蓋骨と骨が2つ、クロスする形』になっていたというのだ。そして、それが現在でも受け継がれている世界的なシンボルの起源である。そう、誰もが知る海賊旗「ジョリー・ロジャー」の起源である。

テンプル騎士団の意志=『Dの意志』

テンプル騎士団の意志=『Dの意志』
その後彼らは、総長が聖杯を隠したと言われるスコットランドへ向かった。

テンプル騎士団のみが知る隠し場所へと赴き、無事聖杯を入手。生き残った彼らは、ジャック・ド・モレーの意志を継ぐことを決意した。ジャック・ド・モレーの意志とはつまり、〝イエスの教え〟であり、既存の権力者からの支配を脱却すること。自由、安全が保証される平和の実現を守る決意である。

ジャック・ド・モレーの名前を見てみるとわかるのだが、ジャック・ド・モレーとはつまり『ジャック・D・モレー』だ。世界的に有名なマンガ『ワンピース』を読んでいる人は聞いたことがあるだろう。

そう、Dの意志である。

海賊、Dの意志。ワンピースにはテンプル騎士団との共通点が多いことから、原作者である尾田栄一郎はこの『Dの意志』について何か知っているのではないか?とも言われている。ワンピースの登場人物には、たびたび〝D〟の名を持つキャラクターが登場するのだが、これはテンプル騎士団でも同じなのだ。

実は、テンプル騎士団の歴代総長の多くは『D』の名を持っていた。

最初に紹介した初代テンプル騎士団総長「ユーグ・ド・パイヤン」、そして同じく創設メンバーである「ゴドフロワ・ド・サントメール」。下記はテンプル騎士団の初代から5代目総長を並べたものだ。

  • ユーグ・ド・パイヤン
  • ロベール・ド・クラオン
  • エヴェラール・デ・バレス
  • ベルナール・ド・トレムレ
  • アンドレ・ド・モンバール

ここまであからさまにDを入れるのは、偶然とは考えにくい。

しかも、テンプル騎士団の歴代総長は全部で23代いるとされ、そのうち20人の総長が「D」の名を持っているのだ。Dの意志とはつまり、テンプル騎士団の系譜そのものを受け継いでいる、ということなのである。

つづきを読む
フリーメイソンの誕生と影の世界政府「イルミナティとロスチャイルド」
フリーメイソンの誕生と影の世界政府「イルミナティとロスチャイルド」フリーメイソンとは、全世界に拠点をかまえ、会員数は600万人を超えると言われる世界最大の友愛団体である。前回の記事で、フリーメイソンの祖である「テンプル騎士団」...

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

SNSに投稿する
URLをコピーする
URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次
閉じる