フリーメイソンの誕生と影の世界政府「イルミナティとロスチャイルド」

フリーメイソンとは、全世界に拠点をかまえ、会員数は600万人を超えると言われる世界最大の友愛団体である。

前回の記事で、フリーメイソンの祖である「テンプル騎士団」の誕生と崩壊について解説した。

前回の記事を読む
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今日は、その続きとなります。前回の話を読んでからの方が、100倍おもしろいと思うのでよければご覧ください。

というわけで、早速本題に入りましょう。今や世界的に有名となった秘密結社、フリーメイソン誕生についてのお話。

目次

フリーメイソンの誕生

フリーメイソンの誕生
海賊として、命からがら旅立ったテンプル騎士団の生き残り。彼らは、長い船旅を経てスコットランドへと流れ着くこととなる。

「フリーメイソンは石工職人の団体が起源である」という話はとても有名だが、これは少し説明不足とも言えるだろう。というのも、フィリップ4世に迫害され、亡命したテンプル騎士団の生き残りが、スコットランドで石工と交流を持つようになり、そこから生まれたのがフリーメイソンだからである。

当時、スコットランドの石工たちは、現在の職業訓練校のような制度である徒弟制度の組合、通称ギルドを作っていた。そこではあらゆる技術、知恵、思想が受け継がれ、門外不出の圧倒的技術力を誇る組織であったという。情報が漏れないよう、石工たちだけが知る合図、合言葉、言語などを用い伝えられていたそうだ。現代のフリーメイソンも、会員のみが知る合図や合言葉、言語があることから、伝統を受け継いでいるのだと思われる。

こうした石工ギルドの中に、Dの意志を受け継ぐテンプル騎士団が介入していくことで生まれたのが、フリーメイソンである。

入り交じる思想と伝統、その先にあるもの

入り交じる思想と伝統、その先にあるもの
現代のフリーメイソンのシンボルマークは、みなさんがご存知の通り「定規とコンパス」などの建築道具が用いられていることからも、石工の団体を象徴していることが見て取れる。

さらに、アメリカ1ドル紙幣にも用いられる、神の全能の目を意味する「プロビデンスの目」もまた、フリーメイソンのシンボルだ。プロビデンスとは、キリスト教の摂理という意味であり、イエスの教え。そう、テンプル騎士団の意志をあらわすものだ。

Dの意志を受け継ぐテンプル騎士団が石工のギルドと交流を持つようになり、フリーメイソンが誕生した。そこから、フリーメイソンは「自由・平等・博愛」の思想を掲げ規模を拡大。1700年代には、石工だけではなくあらゆる知識人、王族、貴族、資産家までもが加入することとなった。

先程も書いた通り、徒弟制度を用いていたギルドは「親方」「職人」「徒弟」の3階位から構成されていたのだが、こうした発展により、現在のフリーメイソンは33階位を最高位とするようになっている。

しかし、あらゆる知識人、権力者、王族が参加たことにより、時とともに思想は歪みを生じていった。当初受け継がれた「自由・平等・博愛」を掲げるDの意志の歪み。それは巨大化した友愛団体を、政治的組織へと変貌させたのである。

フリーメイソンの最高位「イルミナティ」の誕生

フリーメイソンの最高位「イルミナティ」の誕生
今や誰もが耳にしたことがあるであろう「イルミナティ」。

イルミナティとは政治的秘密結社であり、フリーメイソンの最高位にあたる闇の秘密結社だ。もともとは1776年に、ドイツに住む哲学者アダム・ヴァイスハウプトによって設立された。

アダム・ヴァイスハウプトの思想

アダム・ヴァイスハウプトの思想
アダム・ヴァイスハウプトは、哲学者であり、法学者。インゴルシュタット大学の教会法教授である。

もともとはカトリック信者だったアダム・ヴァイスハウプト。その献身的な姿勢から、どんどん学問を極めていった。しかし、育ての親がイエズス会の検閲官であったことから、彼は禁書を読むことができた。それが原因となり、当時の常識である教会、つまりカトリックの常識に疑問を持つようになる。

そこから彼は、グノーシス主義に惚れ込んでいく。いわばルシファー信仰のようなものであり、神と人間を切り離す考え方。旧約聖書にあるアダムとイブに、神様が食べてはいけないと言った知恵の実を与えた蛇は悪だと言われているが、この蛇こそ善である。知恵、意識、霊格を向上させ、私たちはより高いレベルに至るべきだ、と考えるのがグノーシス主義。これがなぜルシファー信仰かというと、その蛇こそがルシファーだからだ。

イルミナティの設立

当時インゴルシュタット大学教授であったアダム・ヴァイスハウプトは、友人と大学の学生と共に私的サークル「完全論者の教団」を設立。フリーメイソンを見本として、厳格な道徳心を持った組織を目指していった。そこから活動の幅を広げ、より高いレベルに至ろうと考えた教団は、1776年にイルミナティを設立。

当時の世の中にとって、アダム・ヴァイスハウプトの思想はとても斬新だったため、賛同者も多く、入会条件も厳しくない。それにより一般市民や下級貴族らが大勢入会し、その規模を広げていった。しかし、フリーメイソンのような組織と違い、立上年数も若く、仕組みもシンプルなためすぐに飽きられ、瞬く間に人は離れていった。

さらに当時はカトリックが常識であり、グノーシス主義は異端であった。そのため活動事態を秘匿としなければならず、イルミナティに属しているなんて、とても口外できる状況ではなかったようだ。これが、存在自体秘密とされる秘密結社イルミナティと、秘密を持つ友愛団体フリーメイソンの大きな違いである。

イルミナティの急拡大と転落

その後、離れていった人々、失った影響力をとり戻すため、アダムは尽力することになる。なんとかこの状況を打破しようと考えている時、とある人物と出会ったのだ。当時、フリーメイソンの中でも高位のアドルフ・フォン・クニッゲである。

アダムは早速クニッゲ男爵をイルミナティへと招き入れ、フリーメイソンが持つ豊富な知識と情報を手に入れた。その情報をもとにイルミナティの階位を13階位に変更し、儀礼、用語などを考案し、システムの大改革を実行。結果、多くの貴族層がイルミナティへと加入することになった。さらにアダム・ヴァイスハウプト自身もフリーメイソンへ加入し、イルミナティの入会条件に「フリーメイソン会員であること」を条件に加えることで、メイソンメンバーを引き抜き、瞬く間に勢力を拡大。

このことから、設立当初は啓蒙思想だったイルミナティは、だんだんと政治的権力を強め、その思想は革命思想へと姿を変えていった。

このような流れで、ドイツ南部とオーストラリアによって一斉を風靡したイルミナティだったが、神を必要とせず、国家を望ましくない不要なものであると考える無政府主義(アナキズム)であったことから、ローマ・カトリック教会、イエズス会、黄金薔薇十字団が「イルミナティ」を危険視。1986年に、バイエルン政府(現在のドイツ)によって弾圧された末、消滅。これは、わずか10年の出来事でった。

消えたはずのイルミナティ

イルミナティはここで消滅した。というのが、表の歴史である。イルミナティは今もフリーメイソンの最高位に君臨し、世界を支配していると囁かれているのは周知の事実だ。

では、なぜ消滅したはずのイルミナティが、なぜ裏で存続し、最高位に君臨したのか?

ここで登場するのが、『ロスチャイルド』である。イルミナティと同様、闇の絶対支配者と世界に君臨する大財閥というのは、有名な話だ。その総資産はおよそ5000兆円にも及ぶと言われている。

イルミナティが消滅したと言われた後も、こうして権力を巨大化し存在を維持し続けられたのは、このロスチャイルドの金銭的バックアップを受けたからだと言われているのだ。この秘密を握るのが、とある一冊の書物である。

ニューワールドオーダー【新世界秩序】を目論む裏の支配層

『シオンの議定書』という奇書をご存知だろうか。

1905年にロシアで発見された、24の議定で構成される「秘密権力の世界征服計画書」と呼ばれる書物である。そこには、ユダヤ人が世界支配するという陰謀論が記されており、多くの反ユダヤ主義者に影響を与えた。ヒトラーもその一人である。そんなシオンの議定書には、新世界秩序(New World Order)を実現する方法が記されている。

その中身の一部には、こう記されている。

  • 世界征服のためには国家、世代、性別の対立を煽るべし
  • 民衆に対し、戦争や革命、暴動などの社会不安を誘発せよ
  • メディアを利用した大衆の洗脳と思考力の低下を徹底

まさに今現在、世界中で起きている問題である。

イルミナティとはつまり、ロスチャイルドが影の世界政府として君臨するために準備した組織に過ぎないのだ。

元イルミナティ最高位「十三人委員会ジョン・トッド」

20世紀初頭。ジョン・トッドという人物が、イルミナティの陰謀を全米を駆け回りながら、広めていた。

こんな話を聞くと、さすがに「頭の狂った陰謀論者だ」と思われるかもしれないが、これが実は違うのだ。というのも、このジョントッドという人物。

元イルミナティメンバーであり、その階位は最高位である「十三人委員会」だったのだ。トッドは、13州の管理を命じられ、世界を支配するイルミナティの8年計画について知らされた。その計画は1980年12月に完了予定となっており、あまりに恐ろしさに恐怖を抱いた彼は、1972年にイルミナティを脱会。その後、教会で寄付を募りながら、人々に危険を知らせるために全米を回ったそうだ。

また、イギリスの有名な著作家ネスタ・ウェブスターは、自身の著書で「世界中の出来事はすべて、秘密結社の陰謀である。その最高位に当たるのが、イルミナティだ。」と暴露する「世界革命とイルミナティ」という本を出版している。

ロスチャイルドがアダム・ヴァイスハウプトへ資金援助を行い、影の世界政府として今もフリーメイソンの裏に君臨し続けている。それは、シオンの議定書の達成、つまり「世界支配」なのではないだろうか。

元イルミナティ最高位であるジョントッドの警告、著名作家の暴露。これは全て、ただの陰謀論と言えるのだろうか。

信じるか信じないかは、あなた次第です。

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