「宇宙はこんなにも広いのに、宇宙人がいないはずはない」
そう考える人は、意外と多いんです。
宇宙人がいる確率は高いにも関わらず、人類は未だにその痕跡すら確認することができていません。
この矛盾のことを「フェルミのパラドックス」と呼びます。
ということで今回は、フェルミのパラドックスについて解説していきましょう。詳しく見ていくと、わけのわからない話になってくるので、ボクみたいなスーパー凡人でも理解できるよう簡単にまとめていきます。
▼YouTubeで紹介しています。
https://youtu.be/xUAm8TzWk7M
フェルミパラドックスとは?
僕たちが住んでいる太陽系は、大きな銀河系のほんの一部にしか過ぎません。
この銀河系の中には、いま僕たちが暮らしている太陽系のような恒星が3000億個もあるとされています。また恒星の中には、太陽系と同じくいくつかの惑星が存在しているはずなので、最低でも1つの銀河系の中には1兆個以上の惑星が存在している、ということになるんです。
そして宇宙には、そんな莫大な惑星を持つ銀河系も1兆個以上存在すると言われており、もはや無限と言っても過言ではないほどの惑星が存在するんです。
また地球と同じように、生物が存在できる環境を備えた惑星は、銀河系の中に400億ほど存在します。この数から考えて、人類のような文明が他にもある、と考えるのが当然なんです。
しかも、宇宙の年齢は138億歳、地球は40億歳と言われており、その中で人類が繁栄したのは数百万年程度。また、人類が高度な科学技術の発展を遂げたのは、ここ数百年の出来事です。
そんな人類が、もしこれから何万年、何億年も生きていくと考えれば、その進化は人類が想像できないレベルで発展します。
となれば、地球よりももっと古い時代から発展し、想像もできないような進化を遂げている惑星がある、と考えるのが当然。
ここで必要になってくるのが「カルダシェフスケール」という考え方です。
フェルミパラドックスの鍵「カルダシェフスケール」とは?
これは、宇宙に存在する文明のレベルを、3段階にわける方法です。
(引用元:ニコライ・カルダシェフ|Wikipedia)
ソ連の天文学者、ニコライ・S・カルダシェフが考案した分類方法で、その文明が利用できるエネルギー量に応じて、グループ分けします。
- 惑星のエネルギーを全て利用できる
- 恒星のエネルギーを全て利用できる
- 銀河のエネルギーを全て利用できる
惑星のエネルギーを全て利用できる
これは、天気を自由に操ることができたり、惑星間航行ができる文明です。よく耳にする「近未来」という言葉のイメージが、このタイプ1文明です。SF映画などでも、タイプ1文明が舞台となっているものが多いですね。
恒星のエネルギーを全て利用できる
この次元になると、もはや想像すら難しい次元の話になってくるんですが、簡単に言えば「太陽の全エネルギーを使える」ということです。このレベルになると、永遠の命を手に入れている可能性が高く、文明の崩壊などはほとんどありえないレベルになってきます。ただ、完璧な存在とはまだ言い切れず、超新星爆発の直撃などが起こると、滅びます。
銀河のエネルギーを全て利用できる
つまり、銀河のエネルギーを余すことなくすべて使うことができるので、もはやコンビニ感覚で惑星間移動ができます。もちろん銀河間でも行き来できますし、別次元の宇宙にすら行き来が可能。ここまで来ると、宇宙の終焉すら生き残ることが可能なレベルだと言われています。
現在の人類のレベルは?
現在の僕たちは、まだタイプ1のエネルギー利用量すら満たしていません。
わかりやすく言えば、僕たちのレベルは0.73だそうです。まだ、1にも満たない未熟な星。
じゃあ、この進化はあとどれくらいの期間でなれるのか?というと。
- タイプ1:100〜200年
- タイプ2:2000〜3000年
- タイプ3:10万年
これくらいの時間を要すると言われています。
あと100年遅く生まれてたら、完全なるSF世界で生きていたかもしれないと考えると、なんだかワクワクしますよね。
タイプ4文明
では、タイプ3以上の文明はないの?という疑問が浮かんでくるのは、僕だけじゃないはず。
タイプ4とは、いわゆる創造主。神ですね。多元宇宙論という説があるのですが、宇宙は惑星と同じように無数に存在していて、この宇宙と宇宙がぶつかりあった時、ビッグバンが生じ新たな宇宙が誕生すると言われています。
タイプ4では、このビッグバンを意図的に起こすことが可能、まさに神の領域です。もはや想像の世界でしかないので信憑性には欠けるんですが、ロマンに溢れてますね。
なぜ高度な文明と人類は接触しないのか|フェルミパラドックス
ここまで説明した通り、人類ですらあと10万年でタイプ3まで到達すると考えると、138億年という歳月が経過した宇宙には、当然タイプ2、タイプ3のような文明があったとしても不思議ではありません。というか、いないわけがない。
じゃあ、なんで人類はそんな宇宙人と接触していないの?というフェルミパラドックスの話に戻りたいと思います。
これにはいくつかの説があって、もちろん「人類が最も発展した文明であり、タイプ1、タイプ2、タイプ3の文明は存在しない」と言われているのですが、それ言ったら終わりなので。
あくまで「人類より発展した高度な文明が存在する」という過程で、いくつかの説を紹介していきたいと思います。
①スーパーアース説
地球の何倍もの重力を持つ惑星(スーパーアース)にいるため、宇宙に進出できない。
②宇宙知らない説
太陽が複数存在する星や、地球よりも大気が厚く、そもそも宇宙を認識できていない。
③シミュレーション仮説
そもそも現実なんて存在せず、我々は宇宙人によって創られたシミュレーションの中にいる。
④動物園仮説
高度な文明を持つ宇宙人にとって、地球が指定保護区域に認定されているという説。悪影響を与えることを防ぐため、干渉を避けている。
⑤プラネタリウム仮説
地球は巨大なスクリーンのようなもので覆われていて、その外から観察しているという説。
⑥既に地球に来ている説
人類の歴史が記録されているのは、最も古くて6000年前と言われており、それ以前に訪れていた説。
⑦次元が違いすぎる
今僕たちが見ている世界が3次元であり、宇宙人は既に高い次元である4次元、5次元に上昇しているので接触できない。
⑧交信方法が違う
宇宙人の交信方法が人類よりはるかに発展していて、そもそも交信できないという説。ガラケーで5Gが使えないのと同じ原理。
⑨政府が隠している
既に人類は宇宙人との接触を繰り返しているが、公開すると都合が悪いことがあるので隠している説。
⑩海中にいる
そもそも陸で暮らす文明ではなく、海中で生きているため宇宙には進出できない説。
そもそも宇宙人は存在しないのではないか?
先ほど、タイプ1〜タイプ3の文明など存在しないという話もしましたが、そもそも地球で起きた「生命の誕生」とは極めて稀なケースであることがわかっているんです。
レアアース仮説とも呼ばれていて、太陽との距離、地球の磁場、月の存在、大量絶滅からの生還など、奇跡的な条件が重なった地球だからこそ「生命の誕生と進化」が起きている、と言われています。
惑星で生命が誕生し、進化を繰り返す現象が起きる確率は非常に低いんです。その確率は、ゴミ山に突風が吹き荒れ、その風で巻き上げられたゴミがたまたまうまく重なりジェット機ができるほどの確率。だから、ほぼ0に近いんですね。
ただ、先ほども言った通り、その確率を起こすほどの母数が存在する宇宙の話なので、必ずしも0である、とは言えないんです。
あなたは「フェルミのパラドックス」について、どう考えますか?
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