今回は、オカルト好きなら一度は見たことがある怖い話。
「グリム童話」
みんな知ってるかわかんないんですけど、シンデレラに出てくる継母は実は二人目の継母で、一人目はシンデレラが首の骨を折って殺しちゃってるんですよ。
こんな感じで、誰もが知ってる童話って、けっこうエグいんですね。
今日は、そんな童話の1つ「眠り姫」を紹介します。眠れる森の美女の原作となった物語。
グリム童話「眠り姫」
むかしむかしある王国に、子宝に恵まれず、悲しみに暮れている王様と、王妃さまがいました。
ある日、王妃様の前に一匹のカエルが現れます。
「1年以内に、女の子が生まれるよ」
カエルは王妃さまにこう告げると、その1年後、それはそれはかわいい女の子が生まれました。
この子は、「夜明けの光」という意味を持つ『オーロラ』と名付けられます。
オーロラ姫の誕生にとても喜んだ王と王妃は、国中の魔法使いや魔女13人を城に招待し、盛大な宴を開こうと考えます。
しかし、宴で使う金のお皿が12枚しかありませんでした。そこで王様は、マレフィセントという魔女だけを招待しなかったのです。
これに怒った13人目の魔女マレフィセントは、オーロラ姫に「15歳になった時、つむに刺されて死ぬ」という呪いを、かけてしまいます。
マレフィセントが去ったあと、12人目の魔女が言いました。
「呪いを取り消すことはできませんが、呪いの力を弱めることならできます。」
こうして、オーロラ姫は「つむに刺されて100年の眠りにつく」ことになったのです。
王様は国中のつむを燃やすよう命令し、それから15年が経ちました。
オーロラ姫がひとりで塔を登ると、そこにはつむで糸を紡ぐおばあさんが。生まれて始めて見るつむにオーロラは興味津々。
結局、オーロラはつむで指を指し、深い深い眠りにつくこととなりました。眠りについたのはお姫様だけでなく、王様も王妃様も家来も、城のすべてが眠りについてしまいました。
城はいばらが生い茂り、誰も近づくことすらできません。
それから100年が経過。お城を覆ういばらは、美しい花を咲かせました。
そんなある日、となりの国の王子様が、オーロラ姫を訪ねてきました。呪いはすでに解けていたので、行く手を阻んでいたいばらは道をあけ、王子様は城内へ。
眠っているオーロラ姫を見つけて「なんて美しい姫だろう」と呟きます。
王子様がそっとキスをすると、オーロラ姫は目を覚まし、同時に城の人々も全員、目を覚ましました。
それから二人は結婚、いつまでも幸せに暮らしましたとさ。
「いきなりやってきて寝てる間にキスする王子が一番怖いけどね。しかもオーロラ姫15歳でしょ？もう現代なら児ポですよ、児ポ。逮捕。」
実はここから続きがある
ここまでが、みんなが知ってる眠り姫ですよね。
実は、この眠り姫はジャンディスタ・バジーレという詩人が書いた民話集「ペンタローネ」で語られた、
『太陽と月とターリア』
という話がもととなっています。この物語の中では、オーロラ姫は「ターリア」という名前で描かれていて、ペローやグリムでは語られていない、その後の話が存在します。
王子と結婚に至った流れもだいぶ違うので、そこから話していきますね。
太陽と月とターリア
ターリア（オーロラ姫）が呪いによって眠りについたあと、王は悲しみに暮れ、城を去ってしまいました。
城は茨に覆われ森となり、誰一人としてそこに足を踏み入れることはできなかったのです。
それから月日がたったある日、鷹狩りをしていた近くの国の王が、鷹を追って茨の城へ辿り着きます。棺に入って眠っている王女を見つけた王は、ターリアの身体をゆすったり、声をかけたりしましたが、当然起きるはずもありません。
しかしそのあまりの美しさに、王の心は恋の炎に包まれます。我慢できなくなった王は、ターリアをベッドに運ぶと、その愛の果実を摘みとりました。（⇐原作で表現されている通り）
ことを済ませた王は、ターリアをそのままベッドに寝かせて帰ると、王はなぜか、この出来事は忘れてしまいました。
その9ヶ月後、ターリアは双子の男女を出産。
二人の妖精が双子の世話をしていると、ある日、子どもがターリアの指を吸います。
これによりトゲが抜け落ちて目覚めたターリアは、双子とともに暮らし始めるのでした。
そんなある日、ターリアのことを思い出した王が、再び城へと戻ってきます。目覚めたターリアと双子の子どもを発見し大喜び。
王とターリアはすぐに意気投合し、双子の名を太陽という意味を持つ「ソーレ」と月という意味を持つ「ルーナ」と名付けました。
今度は国へ連れ帰ると約束し、王は一人で帰っていくのでした。
ターリアと双子のことが頭から離れなった王に、王妃は不審に思い家臣を問い詰めます。
真実を知った王妃は嫉妬に狂い、双子を呼び出し捕まえ、
「喉をかき切って、細かく切り刻んでソースで煮て、王に食べさせるがいい」と料理人に命じました。
金のリンゴのように美しい双子を見てかわいそうになった料理人は、自分の妻へ双子をかくまうようお願いし、かわりにヤギの料理を作ります。
王妃は、出来上がった料理を王に食べさせ、「どんどんお食べください。」と、何度も、何度も繰り返し、満面の笑みを浮かべていました。
しかし王妃の嫉妬は収まることを知らず、今度はターリアを呼び寄せ、ものすごい剣幕で怒鳴りつけたあと、ターリアを火炙りにするよう命じます。
ターリアの服を脱がせ、家臣たちがターリアを火に引きずり込もうとしたその時、王様が駆けつけました。
ターリアを救った王を見て、王妃は「料理人が双子をスープにしたわ、あなたはそれを食べたのよ」と、全てを打ち明けます。
絶望と怒りに狂った王は、王妃と料理人を火炙りにするよう命令。
しかし料理人は真実を告白し、奥さんが双子を連れてやってきます。これを見た王妃は発狂。
王様は喜びに狂喜乱舞し、結局、王妃は生きたまま焼かれることとなりました。
ターリアはその後王妃となって、末永く幸せに幸せに暮らしましたとさ。
まとめ
序盤は、みんなが知っているグリム童話やディズニー作品をメインで紹介したので、ちょっとややこしいとこがあるかもしれませんが、とりあえずどうですかね。
一番印象に残ったのって、棺に入ってるターリアの愛の果実を味わう王の性癖が一番怖いってことと、寝てる間にやられた王を愛せるターリアの歪んだ性癖とか、もうとにかく昔の人って考えることがヤバすぎません？ｗ
愛の果実とかもう本当性癖こじらせすぎやし、これ書いたバジーレが一番やばいですな…
それでは、ご精読ありがとうございました。Bye！
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